耐力壁単体で有効な壁厚とか長さとかは前回、教えてもらったけど
他に知っておいた方がいいことってある?
壁式鉄筋コンクリート構造は立体解析と平均せん断応力度法を利用して構造計算を行っているけど
基本的に「平均せん断応力度法」で考えてみよう。
平均せん断応力度法=平均 × せん断力(水平力)だから
ある階に作用するせん断力をその階の壁の水平断面積で除し、壁断面に平均的に作用する
せん断力(平均せん断力)のことだよ
ふ~ん
耐力壁であっても、平均せん断応力度法が適用できるような壁じゃなければ意味がないよ
どーゆうこと?
つまり、平均せん断応力度法が適用できるためには
「せん断剛性に有効な耐力壁」としないといけない。
具体的には、耐力壁の幅が450mmで両側の開口が2000mmもあると
この耐力壁はせん断(水平力)に対して弱くて効き目があるか不明だ
そこで、規定で開口高さの30%以上かつ450mm以上となっている。
他に注意することある?
耐力壁が負担する水平力は
最終的に有効に地面に伝達される必要があるよ。
つまり、耐力壁は上下で連続している必要があるよ。
そーなの?
それだと、意匠の開口部の計画に影響が出てくるね!
注意しないと!
言葉だけだとイメージ湧かないからイラストで説明してほしい
このイラスト👆を使って説明するよ
壁1は直下の壁4に比べて長いけど
全長を含めていいとは限らないんだ。
直下の壁と重なる部分(4L)を基本として、
重ならない部分については、直下の壁梁せい(図中のD)を
上限として含めることができるよ。
じゃ、立面計画で
2階壁の直下に1階壁がなければ、地震力が伝達できないから
有効な壁とはならないんだねー。
イラストの壁1の有効幅を大きくとるには
壁梁のせいを大きく取らないといけないのか・・・
うーん、立面計画で好き勝手にボコボコあな開けることはできないね
ちなみにだけど
壁5は隣接する開口高さの30%以下だから
壁量や壁率の算出には含まれないよ
有効に効かないってこと
また壁6のように壁の長さが途中で変化する場合は
一番短い部分の長さを取るよ
今度は傾斜した壁の断面積の算出について教えて
傾斜壁の面積は下のイラストのようになるよ
傾斜部分の厚みは
検討方向に水平見付になるからt2*cosθになるよ👆
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