
今日はソフトでの梁の検討方法について教えて!

おーけー
ソフトでどこを確認した方がいいかを一緒に確認しよう!
※ソフトは構造システムの二次部材検討ソフト
KT-SUBを使用


上の屋根伏図で
No1~No4のスラブについて検討してみよう。
このスラブの検討はどうしたらいいと思う?

スラブの周囲を壁か梁で固定しているから
すべて4辺固定スラブでいいんじゃない?

それでもいいんだけど・・
4辺固定だと端部にスラブの曲げが発生するから
それを壁で負担しないといけなくなるよ。
場合によっては、壁筋のピッチを小さくしないと
いけないから鉄筋量が増えてしまうよ!

「場合によっては」ってどういうこと?
分かるように説明してほしい

最初の伏図
No1~No2のスラブは右側はほとんど梁だよね
梁と壁はどちらが固定度が大きいかなんとなくでも分かる?

それは壁でしょ!
梁は梁せいぶんしか高さとれないけど
壁は下階のスラブまで全部高さが取れるから断面が大きい
つまり、剛性が高い=固定度も大きいってことになると思う

そだね
なのでスラブの右側がほとんど梁で構成されている
NO1とNO2のスラブは「3辺固定長辺ピン」としても計算することができるよ
3辺固定スラブは4辺固定スラブより応力が大きくなるから負担が大きいんだ

右側のピンの通りも応力が大きくなるの?

いやいやピン支点になっているから
応力は「0」になるよ。構造力学のイメージを思い出して!

わかった!
4辺固定スラブは、周囲を「剛」としていて端部に曲げが発生、その曲げを壁が釣り合うように負担する。その代わりスラブ中央の応力は小さい。
3辺固定長辺ピンスラブは、ある一方向(長辺)を「ピン」としているのでピンの通りは曲げが発生しない。つまりその通りの壁には、釣り合うべきスラブの端部曲げが発生しないので壁筋のピッチを小さくする必要なない。=壁筋の鉄筋量を無駄に増やすことがないってことだ!

その通り!
構造屋次第だと思うけど、手間だからすべて4辺固定スラブで計算して
壁縦筋のピッチを短くして鉄筋量を増やすような設計をしている人もいるかもしれない
そういう時、意匠屋さんとして上記内容を理解していれば構造屋と調整ができると思うよ

というか
構造屋に依頼する前に
「壁筋が最小となるようにスラブを検討してください」と
伝えればいいのかな?

それも手だけど
すべてを統括する意匠屋はある程度知っておいた方が
自分のためになるとおもうよ
開口を広く作れば、周囲の壁の負担が大きくなるので
当然、壁筋のピッチが小さくなるのはイメージできると思う
とくに大きなスラブの周囲に開口部を設けた場合とかはね!

NO3はどうやって検討するの?

両側に梁がかかっているので
「一方向板長辺ピン」というスラブで検討したらいいよ

コメント